大判例

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東京地方裁判所 昭和29年(ワ)8194号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実と判断〕第一一九五九号事件原告は被告との本件宅地賃貸借契約には表題のような特約が存したところ、被告はこれに違反し、その地上建物で合成樹脂加工工場を経営し始め、危険であり近隣に迷惑となるような営業をなすに至つたので工場として使用することの中止を催告し、中止しない場合には宅地賃貸借契約を解除する旨の条件附意思表示を発した。

判決は原告の主張を容れつぎのように判示して被告に宅地の明渡を命じた。曰く。

「……の各証拠によると、本件建物は工場としての設備が不十分であつて、被告(以下第一一九五九号事件を中心に原被告を表示した 筆者註)がこれを合成樹脂加工工場として使用するようになつてからは、工場で使用する合成樹脂の粉末が四周に飛散し、悪臭を放ち、洗濯物を汚し、又工場で発するハンマーの強い金属性の音やその他の騒音で学童の勉学又は幼児の午睡を妨害し、更に附近の人々に何時工場から出火することがあるかも知れないという恐怖感を生ぜしめたことが認められる。……中略……しからば被告が本件地上家屋を合成樹脂加工工場として使用するに至つたことが本件宅地上で危険な営業又は附近の迷惑となるような営業等をすることを禁止した前記特約に違反するものであることは論を待たないであろう。下略」

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